ぼくは生きる

ぼくは生きる

大人が嫌い。自分も嫌い。そんなことを言っていても大人になっていく。自分と向き合っていく。これは避けられないんだと思う。

成長と知

幼い僕の世界は狭かった

幼かったのは彼らも同じ

 

彼らは言った

お前は頭がいいから

天才だから

何でもできるから

それだけで作り物の僕が完成だ

 

幼い僕は知らない

狭い狭い世界しか

からしがみつく

作り物の僕に

彼らの中の僕に

 

幼い彼らは知らない

作り物の僕しか

だから作り出す

嘘まみれの僕を

僕を覆い隠す僕を

 

成長した僕は知る

僕の世界は狭かった

彼らの世界も狭かった

 

僕は言う

僕はバカだから

凡人だから

何もできないから

ほら、自分嫌いな僕の完成だ

 

僕はまだ知らない

まだまだ幼いことを

だから追い求める

作り物の僕を

誰かの中の僕を

 

彼らはまだ知らない

自分が幼いことを

だから知らないまま

自分嫌いの僕を

本当の僕を

 

再会して僕は知る

彼らがまだ幼いことを

彼らが成長したことを

 

彼らは言う

お前はすごいよな

自分とは違うよ

変わらない関係性

 

彼らは話す

仕事がどうだこうだとか

学業がどうだこうだとか

変わったのは現在地

 

 

僕は知る

道がいつしか分かれていたことを

変わらないものがあることを

本当の彼らを知らないことを

 

僕は願う

変わらずにあり続けることを

いつか道が交わることを

 

 

 

成人式で懐かしい人たちに会っていろいろと思うことがあったので書いてみました。

幼馴染たちと会うと変わったなとも感じたけれど、話していると当時のままだなと思いました。大人になったとはいっても話し始めるとあの頃に戻ってしまうんですね。

もうすでに働いている人もいれば学生の人もいる。気が付けば道はバラバラで違うところにいました。タバコやお酒を片手に話しているのは本当に不思議なものでした。

今いるところ(現在地)はバラバラだけれど、関係性は変わっていなくて安心というんですかね。なんだか暖かくなりました。